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サイトで参考にさせてもらった神話関係の史料、文献、論文等。簡単な紹介と、読書感想も兼ねています。随時更新です。 まだ10分の1も終わってません…すみません。
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書いた文章がエロすぎるという理由で、時の皇帝に島流しにされた男

『変身物語』のオウィディウス先生の歌集。恋人に向けた彼の言葉の数々は本当に耽美!まさにエロすぎる文章を書く男の真骨頂!個人的には、『バッカスへの訴え』が大好きです。

「最も美しい神バッカスよ。ここへきて私の不幸を軽くして下さい。私があなたの仲間の一人であることをどうか思い出して。」
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アポロンが最も愛した歌。

――ピンダロスはアポロンに最も愛された詩人といわれ、アポロンはデルフォイで夜ごと彼に歌を所望した、という伝説まである。オリンポスにアポロンの竪琴が一弦、鳴り響く荘厳な描写。栄光に包まれた英雄たちの物語。光にあふれた神々の神話。…どれをどっても、「アポロンが愛した歌」と謳われるにふさわしい!

「ハーデスの波は誰にもひとしく崩れかかる。栄える者にもそうでない者にも。だが、最高の喜びを得た者は、ハーデスを忘れることができる。」

…まさにこの言葉の体現!
でも、「祝勝歌」というジャンル上、かなりとっつきにくくて読みにくいカンジ。「どういう意味なの?」「この神話なんなの?」「どうしてここでこの話が出てくるんだ?」と思うことがかなりある。
「おい、そこの奴隷!貴様は一体何ができるんだ?」「人を支配することだ。誰か、主人を欲しがっている者はいないか?俺がなってやる。」

古代ギリシアの各哲学者のエピソードをまとめた本。特にオススメなのは、↑に引用した「ディオゲネス」の章!!ディオゲネスの屁理屈には感心するしかない。あのプラトンにもケンカを売った男。もうほんと笑える。他にも、自分で息を止めて自殺した奴、こえだめにハマった師匠を見捨てる奴、もういろんな面白い連中の逸話が満載!
2500年前の、ナマのギリシャ神話!

私が一番好きな本!古代ギリシャの詩人たちが、実際に神々に対して捧げてきた歌の数々!ハーデスがペルセフォネーをさらうシーンとか、アポロンとヘルメスのケンカの掛け合いとか、もう、視える…!ギリシャが視える…!ああ、ナマのギリシャ神話はこんなにも面白いんだ!と思える一冊。 

しかも、歌だけじゃなくて、沓掛先生の解説が神! 正直、どんな専門書より、この本のがいい!ってくらいためになる話満載です。 
「デルフォイのアポロンを証人に」…この一言でいかにしてソクラテスが死刑になったのか。

古代ギリシャの哲学者プラトンによる、師ソクラテスの裁判の様子を書いた本。これを書いてるプラトンがまずすごい、そしてその彼の語るソクラテスがまたすごい、そして、そのソクラテスの語るアポロンがさらにスゴイ!!
「デルフォイのアポロンを私の証人に立てる」…どうしてソクラテスはこんなことを言ったのか。ソクラテスのアポロンに対する思い。すべてが誇り高く輝かしい!私もこんなことを言えるほどアポロンに愛されてみたい(笑)。

アポロンが言及されるのはたった一か所ですが、それでも私はこのアポロンが一番好き。まさに「理想」という言葉が一番似合う存在。ただ、「裁判記録」のような本なので、法律とかが好きな人でないと読みにくいかも。
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